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Final Fantasy IX〜Another Side〜
第4章
レオンはへんな感覚をさっきから感じていた。
背中がゾクゾクっとするような、そんな感じ。
魔物が発する殺気に似ているのだが、どこか違う。
今で感じたことのないような殺気だったからだ。
そんなことを考えていると、突然全身の産毛が逆立った。
来た。
暗闇の中から二つの目を光らせた魔物が姿を現した。
「みんな!!」
大声を上げてみんなを起こす。
飛び起きたゼノがレオンの横に並んだ。
「・・・?コイツは!!パンダースナッチだ!」
「パンダースナッチ?」
「あぁ、普段ならこんなとこにいないはずだ。」
「コイツ、もっと愛嬌のある顔してくれないもんかねぇ。」
スーラが言った。
確かに。
レオンは月明かりに照らされたその魔物を見て、
一瞬たじろいでしまった。
鋭い爪、大きく垂れた耳、大きく裂けた口、
そして全ての生の存在を否定したいかのような見開いた目。
明らかに今まで戦ってきた魔物とはちがう。
「じゃあ、ヨロシクねぇ。」
そう言って、スーラが闇に熔けてパンダースナッチの背後に回った。
「いくぞ、レオン!」
「はい!」
たじろいでる場合ではない。戦わなければならない。
ゼノとレオンはパンダースナッチに斬りかかる。
レオンは右前足、ゼノは左肩を斬りつけた。
背後からスーラが短刀で斬りかかる。
「ブライン!」
ミオが対敵用白魔法を唱えた。
パンダースナッチの目の前を黒い靄が包み込む。
これでパンダースナッチの攻撃は当たりにくくなるはずだ。
レオンは少し油断してしまった。
斬りつけられたパンダースナッチは怒りに目を狂わせレオンに向かって猛突進した。
(避けきれないっ)
そう思った次ぎの瞬間にはレオンは吹き飛ばされていた。
ちかくにあった大きな岩にぶつかって止まる。
呼吸をしようとすると激痛が襲って来た。
肋骨を何本か折られたのだろう。
右腕も動かない。意識がもうろうとしてきた。
その時、やわらかい光りがレオンの体を包んだ。
「ケアル!」
ミオが唱えた癒しの魔法だ。体の痛みが引いていく。
「もう、無茶しないでよ。」
ミオが駆け寄りながら言う。
「あぁ、済まなかった。」
そう言って起き上がると、
パンダースナッチの体が電気を帯び始めたのが見えた。
(あれは・・・)
そう思ったとき、スーラが叫んだ。
「気をつけて!こいつ、雷、撃つよ!」
言い終わった瞬間にパンダースナッチの
体に帯びていた電気が一本の束になり、ミオ目掛けて落ちて来た。
「!」
ミオを抱き抱え、レオンは横に飛んだ。
ミオがいたところにあった岩が
パンダースナッチが放った雷、サンダラによって粉々に砕けていた。
「・・・レオン。」
ミオが驚いた表情で言った。
「危ないから下がってろ。」
そう言い残すとレオンはゼノの元へと駆けていった。
「大丈夫か?」
「はい、何とか。」
「よし!一気にヤツをたたみかけるぞ。」
ゼノがそう言うと、スーラが再び闇に溶け込んだ。
ゼノは全身の力を下半身に集中させた。
そして、空高く舞い上がる。
竜騎士独特のジャンプだ。
レオンは精神を集中し始めた。
スーラが闇の中から飛び出し、パンダースナッチの横腹を引き裂いた。
突然の不意打ちにパンダースナッチは混乱した様子だった。
そこへレオンの大剣が叩き込まれる。
全神経を集中させたその一太刀はパンダースナッチに
致命的なダメージを与えた。クリティカルヒットだ。
パンダースナッチは、完全に体勢を崩した。
そして、上空からゼノが投げつけた槍が
パンダースナッチ目掛けて飛んでくる。
ゼノの槍はパンダースナッチを貫くと地面に深く突き刺さった。
パンダースナッチは断末魔の叫びをあげて、大地に崩れ落ちた。
「ふぅ・・・」
思わずため息をついてしまう。
「パンダースナッチってこの辺りでは珍しいんですか?」
ミオに癒しの魔法をかけてもらったレオンがゼノに聞いてみた。
「あぁ、確かに。この辺りでは珍しい。
ここらへんは霧の影響はあまり無いはずなんだが・・・。」
「もっと珍しいもんが見れるかもよ。」
辺りの偵察から帰って来たスーラが遠くの森を指差しながら言った。
「えっ?」
レオンは聞き返す。
「だ〜か〜ら、あそこに行けばもっと珍しいもんが見れるかもよっていうの。」
スーラはレオンに体をくっつけながら遠くを指差した。
「ほ〜ら、あの洞窟。なんかありそうじゃない?」
職業柄、怪しげな所に忍び込まずにはいられないのだろう。
それよりも、レオンは腕に当たってる柔らかいものが気になってしょうがなかった。
(お願いだから、離れてくれぇ)
ミオが白い目でこっちを見ている。
あ〜、誤解されてる。
確実に誤解されてる。
くっついてくるスーラを引き離し、レオンは言った。
「何かがありそうよりも、
何かがいそうの方が正しくないですか。危ないですよ。」
スーラがふくれ面になった。
「調べてみる価値はありそうだな・・・。」
今まで黙って考え込んでいた、ゼノが呟いた。
「さっすが!大人の男は違うねぇ。」
スーラがゼノに抱きつこうとしたが、かわされてしまった。
「ミオは?」
スーラがミオに同意を求める。
「私はいいですよ。」
まだ、白い目でこっちを見ている。
だから、誤解だって。
「そういうことで、しゅっぱーつ。」
レオン以外の三人はスタスタと洞窟に向かってしまった。
取り残されたレオン。
「だから、厄介ごとに巻き込まれるって・・・。」
冷たい夜風が吹き抜ける。
「お〜い、置いてくよ〜。」
スーラの声が夜の高原に響く。ため息を一つついて、レオンは仲間の元ヘと走っていった
第5章
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