>えふえふのぺえじ。>FF小説投稿紹介部>FF9>Final Fantasy IX〜Another Side〜>第3章
Final Fantasy IX〜Another Side〜
第3章
翌朝、城門前広場には続々と冒険者たちが集まっていた。
各隊から説明を受け、冒険者達は出発して行った。
そんな冒険者達を横目で見ながら、レオンはため息をついた。
プルート隊・・・。
隊長らしき人と隊員であろう二人の兵士がこちらに向かって歩いてくる。
隊長、アデルバート=スタイナー。
仏頂面である。
あのベアトリクス将軍に勝ったとか勝たないとか・・・。
そのスタイナー隊長が威勢よく言った。
「おぉ、君達がFランクの冒険者達か!」
「あっ、はい・・・」
握手を求めてきたので握手した。
いつもこんな感じなんだろうか。
「素晴らしい。こんなに集まってくれるとは。」
「こんなに・・・」
こんなにとは自分達のことだろうか。
「隊長。お言葉ですが、4名ですよ。」
「うるさいのである、ワイマール。
これだから、他の隊から気が引きしまってないと言われるのだ。」
「それは関係ないような・・・」
ワイマールと呼ばれた隊員が尻すぼみな口調で言った。
なにかと苦労するのであろう。
思わず同情してしまう。
自分もどこかの誰かさんに苦労ばかりかけられているのだから。
「何か言った?」
ミオが聞いてきた。
「い、いや。何も。」
「あっ、そう。」
なんでわかるのだろうか。
ミオの近くでは変なことを考えないようにしよう。
「さて・・・我々も出発するとするか」
スタイナー隊長の言葉と共に一行は出発した。
一行は目的地に向けて歩いていた。
「で、今回は何をすればいいわけ。おっさん?」
スーラがためらいなくスタイナーに聞いた。
「おっ、おっさんだと。おぬし何様だとおも・・・」
「で、何するわけ?」
スタイナーが言い終わる前に質問をし返した。
「うぐぐ・・・。」
スタイナーは何か言いたそうだったが、咳払いを一つして話を続けた。
「昨日も伝えた通り、今回のミッションはモンスター退治である。
君達にはアレクサンドリア高原の北側に行ってもらう。
そこで、ある程度のモンスターを退治してもらうわけである。」
高原を歩きながら、スタイナーは答えた。
「北側・・・」
ゼノが呟いた気がした。
「なにかあるんですか?」
気になったので聞いてみた。
「いや、たいしたことはないんだ。」
「そうなんですか。」
なんとなく歯切れの悪い返答であった。
「っと、我々はここまでだ。」
スタイナーが突然立ち止まって言った。
「えっ?」
思わず聞き返してしまう。
「どういうこと?」
ミオも聞き返した。
「我々プルート隊は、明後日アレクサンドリアに来る
劇場艇の会場準備があるため、アレクサンドリアに
戻らなくてはいけないのである。
なんせ、姫様の誕生記念公演だからな。」
平然と答える。
四人の中に一瞬、静寂が訪れた。そのあと
「はぁぁ???」
と、四人一斉に言ってしまった。
「ということだ。頑張りたまえ。
諸君!姫様のためにがんばるのだぞ!いくぞ!ハーゲン、ワイマール!」
「ちょ、隊長ぉー。待ってくださーい。」
スタイナーと二人の兵士はもうすでにアレクサンドリアに向けて走り始めていた。
四人の中の時が止まったようだ。
冷たい風が吹き抜ける。
(いや、姫様のためにがんばるのは、あんた達でしょうが。
プルート隊が会場準備ねぇ。)
(ははは、ん・・・?姫様?)
(あぁ、王国始まって以来の美姫って言われてる、
ガーネット王女のことか。確か、ミオと同い年だったっけ。)
(ミオもミオで、王女さまなんだけどねぇ。)
「何か言った?」
ミオが聞いてきた。
「い、いや、何も。」
「あら、そう。」
だから、なんで人が考えてることがわかるんだろうか。
「まぁ、こうなったら行くしかないか・・・。」
ゼノがため息と共に言った。遠くで、ムーがあくびをしているのが見えた。
ただっ広いアレクサンドリア高原をひたすら歩き続けていた。
スタイナーたちがいなくなってから、確かに順調なのだが、
順調すぎて心配になってきた。これといった魔物の襲撃もない。
いつもより、魔物の数が少ない気がする。
他のランクの冒険者が派遣された地域もそうなのだろうか。
アレクサンドリア周辺では、ゴブリンやパイソン、ファングなどと
戦ったが、進むにつれてだんだん魔物を見掛けなくなってきたのだ。
外に出てこないのだろうか、あるいは出てこれない。
まるで何かを恐れているかのように・・・考えすぎか。
どうも自分は深く考え過ぎる癖がある。
魔物が出ないに越したことはないのだ。
「ここらでちょっと、休もうか。アレクサンドリアから歩きっぱなしだ。」
ゼノが皆に告げた。全員が同意し、それぞれ準備を始めた。
日も暮れかかっていたので薪の準備もした。それぞれが持ち寄った食材で軽い夕食を取り、四人の間にはゆったりとした時間が流れていた。
軽く睡眠を取るつもりだったが、早くに目が覚めてしまった。
ゼノが不寝の番をしている。スーラはまだ寝ている。
ミオもだ。ミオの顔を覗き込んでみる。寝顔は確かにかわいい。
だがそのかわいさに騙されてはいけない。
寝顔を見たことがミオに知られたら何されるかわからないので、そっと離れた。
「起きたのか?」
「あっ、はい。次は自分の番ですから。」
「そうか・・・」
焚火が静かに燃えている。
「ゼノさんって竜騎士なんですか?」
レオンは気になっていたことを聞いてみる。
「あぁ、こんな格好をしていればそう思われるだろうな。
確かに俺は竜騎士だが、ちゃんとした訓練を受けてないんだ。
リントブルム出身だし、もちろんブルメシアの民でもない。」
「じゃあ、なんで?」
「旅の途中で出会った男に教えてもらったんだ。
その男は、竜騎士の腕は確かなんだけど記憶喪失らしくてね。
自分のことすらわからないって状況だった。
ある日偶然その男に俺は助けてもらってね。
何もわからないままフラフラするのは危ないってんで、
少しの間行動を共にしたわけよ。
その時に竜騎士の基本的な部分を教えてもらったってわけ。
あとは独学。」
「で、その人の名前は」
「あぁ、彼はフラットレイって名乗ってたな。」
「フラットレイ・・・」
「あぁ」
「なんせ記憶喪失だ。今頃俺のことなんか忘れてしまったかもな。」
「・・・」
レオンが焚火に視線を落とす。
「じゃあ、そろそろ寝るな。」
「はい。」
夜空に広がる満天の星たちをレオンは見上げた。
第4章
FF小説投稿紹介部
当ホームページに記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の登録商標、もしくは商標です。
Copyright © 2004- ケミー. All rights reserved.